陣痛促進剤投与の勧めと分娩監視の適当さ加減(出産を成功させるために確認して欲しいこと-4)
2017/07/05
妻が初めての陣痛を経験し、実際に産院にて出産を行った際の、
実際の分娩監視の体制についてご紹介します。
助産院などではまた違った対応になるのかもしれませんが、
産院にて出産をされる方へのご参考になればと思いご紹介します。
2017/07/05追記
神戸の医療事故を受けて改めて夫としての妊娠・出産としての心構えをご紹介しました。
本投稿は以下の概略の中の1投稿です。
概略
- 出産方法の選択と事前相談
(産科医療とうまく付き合って出産を成功させるために確認して欲しいこと) - 出産予定日超過と計画分娩の勧め
- 運動による陣痛促進努力
- 分娩監視の適当さ加減と陣痛促進剤投与の執拗な勧め-本投稿
- 産後母体管理に対する疑問と子宮収縮剤の同意なき投与
- 診療明細の不開示
- 産院の選択において確認したいこと
- 総括
また出産にかかった実際の金額についてご紹介しています。
分娩監視の適当さ加減と陣痛促進剤投与の執拗な勧め
41週と2日(6:00am)
分娩監視装置とはどのようなものか、ググっていただければわかるとは思います。
私たちの場合、妊婦の腹部にセンサーを2個取り付けるタイプのものでしたが、
腹部から胎児の心拍と陣痛の強さ、陣痛周期を測り表示する機器です。
最初のうちは、この機材を付けてもらったことで、
計画分娩の注意事項にされていたような監視体制と同等の
監視が行われているという安心感を感じていました。
(上記引用画像のような用紙はプリントアウトされていませんでしたが・・・)
はじめのうちは分娩監視装置の示す陣痛の強度に合わせ、
妻が痛がるので正しく陣痛も拾えているし、胎児の心拍も120前後を示していました。
2014/05/13追記
これまで動画では公開してきませんでしたが、
分娩監視装置が実際に動作している状態の動画を以下でご紹介しています。
介助していたため、長く撮影はできませんでしたが胎児の心拍などは聞き取れると思います。
陣痛に耐えている間、妻はトイレに頻繁に行きたくなるようで、
1時間おきぐらいに助産師さんを呼び、都度機器を外しトイレに行っていました。
朝、6時ごろの時点では子宮口は6cm程度に広がっていました。
41週と2日(9:00am)
分娩監視装置による監視は続き、陣痛も変わらず定期的に来ている中で、
少し陣痛を促す目的で、部分的に破水させる処置が行われました。
私は詳しいことがわからないのですが、
破水させたからといって羊水のすべてが抜けてしまうわけではなく、
「子宮口の近くの袋をちょっと破った」そんな説明でした。
おそらく子宮口の開きがあまり進んでいなかったことと、
医師が朝の勤務に入ったことによる検診で陣痛の誘発を目的とした処置だったと思います。
(破水させることなどに関しては、事後報告で事前の説明は妻にしかしてもらえませんでした)
自然分娩希望を無視した陣痛促進の勧め
これまでも再三、自然分娩の希望を伝えてあったにも関わらず、
いざ分娩が近くなると、妻は医師より直接、
陣痛促進剤の投与をされそうになったと言っていました。
陣痛促進剤の投与を希望に反して、
勧められることには何か別の理由があるような気さえしてきます。
この時点で朝の9:00、病院の閉院までは8時間近くもある中での、
陣痛を促進させなければならない理由も特にないでしょう。
これが15時とかであればまだ理解できなくもないのです。
これまで順調に陣痛が来ていて、少しずつながらも子宮口も開きつつある中で、
陣痛促進剤の投与の必要性を私たちはまったく感じなかったので、
妻が自分で促進剤の投与を断りました。
おそらく、他の妊婦も同じように「自然分娩希望」と伝えてあるにも関わらず、
いざ出産となった時に、結局促進剤を投与され出産するというケースが
かなり多いだろうなという印象です。
今回の勧めがどういった意味があったのかは定かではありませんが、
薬価差益などの病院経営側の理由や、
日中に分娩を終わらせたいなどの様々な意図があるのでしょう。
妊婦自身がはっきりと意思表示をすること
これから「自然分娩」を希望して出産を行う予定の妊婦の方には、
自分自身でしっかりと促進剤の投与の話をされたときに断る強い意志が必要だと思います。
「なぜ投与する必要があるのですか?」とまず聞きましょう。
大丈夫。
切羽詰まった状態でも「勧められることがある」そう分かっていれば、
臆することなく冷静に「自然分娩でいきます」「投与しないでください」と言えますよ。
妻がちゃんと言えたんですから。
もし無理なら、家族や夫にも事前に言っておき、
ちゃんと断ってもらえるように話をしておきましょう。
あとは「夫に了承を取ってください」と伝えればいいと思います。
41週と2日(10:20am)
陣痛もかなり強くなってきて子宮口の開きは7cmまで進みました。
この辺りから、分娩監視装置の示す値と、陣痛の強さにずれがよく見られるようになりました。
陣痛が来て痛がっているにも関わらず、監視装置の陣痛強度が0を示していたり、
胎児の心拍にエラーが度々表示されたりといった状態がしばしば発生し、
助産師さんを呼び、位置がずれているのではないかと確認を何度も行いました。
とはいえ、位置を直した後もエラー表示は消えず、
心拍も160台を示したと思ったら次の瞬間には60台を表示したりという状態でした。
相変わらず、陣痛のタイミングも合っていませんでした。
痛がっている妻もそれに気づいており、
お互いに機械以外の情報を拾い集めて感じるようになっていました。
分娩監視装置には数値とは別で心拍音をスピーカーから鳴らしてくれていたため、
直接小さな心拍の音を耳で聞き、鼓動が聞こえることを常に確認していました。
通常はこうした値がとれない状態で問題ないのかはわかりませんが、
陣痛促進剤を投与した際の事故例では、
分娩監視装置の状態監視の不備による、胎児仮死などが問題になっているようです。
「この監視体制で陣痛促進剤を投与していたら・・・やばかったかもな・・・」と頭をよぎりました。
妻も激しい陣痛の中、同じように感じていたそうです。
当然ながら、センサーの取り付け位置は胎児が降りてくるに従ってずれますし、
徐々に下腹部にずらしていく必要があることは容易に想像ができます。
位置調整を行う必要があるかどうかの判断は、
ナースステーション側で分娩監視装置のデータやエラーをどれだけチェックしているかに懸かっています。
しかし、こちらからの訴えがない限り、エラーに対して何か確認をしに来たり、
位置を直しに来たりといった対応はほとんどありませんでした。
(多少は様子を伺いに来てくれてはいました)
これが陣痛促進剤を使っている場合には、監視体制が違うのかもしれませんが、
自然であるからといって、監視を怠っても問題がないということはないと思うのです。
ただ、特に薬剤の投与をしていないことから、
病院側に何も責務が発生していないといえば、ないわけですが。
41週と2日(11:00am)
この辺りから、妻は陣痛の周期に合わせて手に力が入り始めていました。
子宮口は8cm程度だったと思いますが、目標は10cmだと言われました。
手に力が入り始めていたこともあって、
まだ子宮口が開いていないので息んで(踏ん張って)はいけないと注意を受けました。
息まずに陣痛に耐えるのが難しかったようで、早く出したい!と訴えていました。
41週と2日(11:30am)
産道あたりに違和感を感じた(ミシミシという感触)ことから、
助産師さんに確認をしてもらうと、おおむね子宮口が開いてきているから、
「息んでもらって構わない」というOKをもらうことができました。
相変わらず妻の手にすごい力が入っていたので、
私はその手を押し返すように力を込め、踏ん張れるようにサポートをしました。
この頃、どのくらいの時点で分娩台に上がるのかを確認すると、
今の陣痛室で「胎児の髪の毛が見えた時点で移動します」
「髪の毛が見えたら、息むのを堪えながら歩いて分娩台へ移動してもらいます」
・・・との返答でした。
出産ってそういうのものなのか?!というすこし驚きでしたw
息んでいいとのOKが出た後は、
もうとにかく押される手を押し返す。
タイミングを合わせて、一緒に力を込める。それの繰り返しでした。
のちに妻は、
「何も掴まれるものがないベットの上で力むのは無理だったし、横で息みやすくしてくれてよかった」
「陣痛促進剤を打っていたら、痛すぎて息めなかった気がする」
そう言っています。
(後に記載しますが、妻は産後に子宮収縮剤を点滴投与され痛みを経験しています)
通常は、子宮口が開き始めてから1時間から2時間くらいは一般的に時間がかかるようで、
2時過ぎくらいまではかかっても問題のない範囲だと言われました。
だから焦らずゆっくり息んでいくようにとの指導がありました。
とは言っても、本人は出したくて仕方ない、こんな状態があと2時間は無理!と言ってました。
41週と2日(12:00am)
さらに産道あたりに違和感を感じたようで、助産師さんを呼ぶと、
もう見えてきているから分娩室に移動しますと言われました。
もうそこからは、分娩台で足をしっかり開き呼吸を安定させながら、
ゆっくりと息み、少し休みの繰り返しで30分ほどで一気に出産となり、
12:32に無事、3150gの男子を出産することができました。
こうして何事もなく五体満足で生まれてくれたことに、感謝です。
続きは、以下の投稿です。
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