出産における出産育児一時金の相殺結果

2013/08/08 2017/07/05

言わずとしれた42万円(2013/07末現在)を出産費用として支給されるものですね。
これを受給資格があって申請していない人はほぼいないと思います。
でも実際にいくらで出産が行えて出産育児一時金でどのくらい賄えたのか。

今回の出産で実際にいくらかかり、そして結果どうなったのかということをご紹介します。

2017/07/05追記
神戸の医療事故を受けて改めて夫としての妊娠・出産としての心構えをご紹介しました。

出産は命懸けの戦い。夫ができる最大限の交渉とサポートが必要。

はじめに

出産にかかる費用について、ばっくり５０万という表現が使われますが、
実際のところどのようになっているでしょうか。

普通こうしたかかった費用といった情報は、
喉元過ぎればというわけで、あまり公開してくださる人が少ないように思います。

私たちも出産の前にいろいろと調べたりもしましたが、
結局のところは、ばっくり50万から42万を差し引いて、
8万ぐらいは自己負担として覚悟しておくといった感覚でした。

今回出産を実際に経験し、今必要なお金としていくらかかったのかをご紹介します。
結論から言いますと、退院時に私は、17,040円と聴覚検査費用の5,250円の合計で、
22,290円を支払っています。

出産育児一時金制度

出産育児一時金制度については厚生労働省HPにてPDFで説明が公開されています。

平成２３年４月以降の出産育児一時金制度について [366KB]

出産育児一時金制度とは、健康保険法等に基づく保険給付として、健康保
険や国民健康保険などの被保険者またはその被扶養者が出産したとき、出産
に要する経済的負担を軽減するため、一定の金額が支給される制度です。
平成23年４月以降のこの制度について、以下の見直しを行うこととして
います。

① 引き続き、支給額は42万円とします。
※ 在胎週数が22週に達していないなど、産科医療補償制度加算対象出産ではない場合は、39万円

「直接支払制度」を改善するとともに、小規模施設などでは「受取代理」を制度化し､
引き続き窓口での負担軽減を図ります。

申請などについて

申請自体は「直接支払制度」が利用できる産院の場合には、
病院側から直接支払を利用するか否かの同意書が提示されるはずです。

その「医療機関直接支払制度の説明および同意書」なる用紙に記入し、
病院に産科医療にかかった費用に充当するようにすることで、
退院時に42万円を差し引いた差額の支払いのみで退院することができます。

実際のところは、42万円のうち産科医療保障制度に加入している医療機関で分娩された場合には、
3万円が産科医療保障制度の掛け金として、請求を受けることになります。
結果として39万円が出産育児一時金としての支給額として利用可能な金額になります。

あえて産科医療保障制度に加入していない医療機関で分娩をすることで、
掛け金を払わずに42万円を受け取ることもできるようにも思えますが、
~~こうした方法が可能かどうかは定かではありません~~。
産科医療保障制度に加入していない医療機関の場合には、
39万円の支給になりますので、結果的には同じです。(*2013/08/11：訂正)

そもそもこの産科医療保障制度の
重度脳性まひの子供と家族に対する補償という意味での掛け金は納得できるのですが、
医療機関の事故などの調査と再発防止を目的とするって部分について、
そうしたところは医療機関側で負担して欲しいと思うところですね。

乱暴に言えば、医療機関の保険としての保険料を患者が払ってるようなもんだなと。
なんで患者側の助成金で賄わなきゃいけないんだろうという感覚でした。

認定にもそれ相応の厳しい条件がありますし、
実際に”重度の”脳性まひをもって生まれた子に自分の子が該当してしまうことはどのくらいでしょうか。
子宮収縮剤の乱用をやめたら、もっとなくなる事故だと私は思います。

この件については追って調べて投稿したいと思います。
以下ご参考まで。

産科医療補償制度について｜厚生労働省

分娩に関連して発症した重度脳性まひのお子さまとご家族の経済的負担を速やかに補償するとともに、
原因分析を行い、同じような事例の再発防止に資する情報を提供することなどにより、
紛争の防止・早期解決および産科医療の質の向上を図ることを目的としています。
本制度の運営は、公益財団法人日本医療機能評価機構が行っています。

妊婦だった妻の体温が高く眠れない時に足首に置いて安眠の支えになってくれました。

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実費負担の明細

結果として22,290円の支払いにて終えた出産ですが、
出産に実際いくらかかったのかという細かな明細については以下の投稿でご紹介しています。

出産における実費支払額の明細

どうでしょうか、22,290円で出産という大きな医療サービスを受けることができるなら、
もう一人子供を・・・そう考えることができるようになる気がします。

私たちも実際、妊娠が分かってからこうして出産を終えるまでに、
50万という重たい金額が圧し掛かってくるのか・・・という不安を感じ、
でも、実際には「出産育児一時金」で、
大半が相殺されることを知り安心できたものでした。

当然ながらこれから、育児にかかってくる金額の方が
はるかに多い金額がかかりますし、大変なことも事実です。

しかし、こうして無事出産を終えられたことに、
感謝しつつ皆さんのお役に立てればと思っています。

余談

いかがだったでしょうか。

世間では野良妊婦が問題になっているなど、
出産費用の踏み倒しなどをする人もいるようですが、
国が制度として設けている助成金を利用することで、
大きな費用負担をすることなく出産を行うことができます。

当然ながら、この42万円・・・
これまでに支払ってきた健康保険料の方が、
明らかに多いという人がほどんどだとは思うのですがｗ

２人目、３人目と出産をたくさんするような人にとっては、
割に合ってくる制度でもあるかもしれません。

いつも健康保険の保険料が本当に高いと感じて、
給与明細で悲しい思いをしてきましたが、
こうした制度を利用してみて初めて少し払っていてよかったなと思うところもあります。

健康保険は結局は健康に対して日々感謝する金額なのかもしれないですね。

これから出産を迎えられる方に読んで頂きたい投稿は以下の投稿です。
お時間がありましたらどうぞ。

産科医療とうまく付き合って出産を成功させるために確認して欲しいこと

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Comment

アルゴリズンより:

2013/08/08 12:32 PM

当然ながら地域や病院のサービス内容によって、価格は変動します。
自らが受けた医療行為によっても費用は変わりますが、
実態としてこのぐらいなのだなという感覚を持っていてもらえたら、
少しでも安心できるのではないかと思います。
出産が何事もなく無事おえられますようにお祈りしています。